筋肉を増やす条件
まず初めに、体力を上げることよりも、筋肉を増やすことの方が難しいです。筋力(例:スクワットで何キロ持ち上げられるか)を2倍増やすことは十分可能ですが、筋肉を2倍増やすことは不可能に近いです。一般女性の筋肉量が2倍増えると、男性のボディビルダー並みの筋肉量になるため、筋肉を2倍増やすことは現実的ではありません。ただし、筋肉や体力が極端に低いフレイル(サルコペニア)の症状を脱するための筋肉量を増やすことは十分に可能です。できる限り筋肉を増やすためには、まずは筋トレ、次にタンパク質や適切な休養などが重要になります。
筋トレはタンパク質よりも重要
信頼性の高いレビュー論文を見ると、タンパク質を多く摂ると筋肉が増えやすいことが報告されています。確かに、タンパク質は筋肉を増やすために重要ではあるのですが、食事(タンパク質)摂取で筋肉を増やそうとした場合、食材次第で筋肉と”体脂肪”が増えることがあります(例:ばら肉を沢山取るとタンパク質と脂質が増え、結果的にカロリーも増え筋肉量と体脂肪のどちらも増えやすい)。多くの方は「筋肉は増やしたいけど、体脂肪は増やしたくない」とご希望のため、純粋に筋肉を増やして体脂肪率を減らしたい場合は、まずは筋トレがオススメです。
筋肉を増やす方法はウェブ記事等で様々なことが言われていますが、確率高く筋肉をつけるためにはまずは筋力を上げる(筋トレ)することをオススメします。なぜなら、どれくらい重いものを持ち上げられるかの筋力と筋肉量は強く関連するためです。
下記のグラフは縦軸が筋力、横軸が筋肉量を示しており、筋力が高い方の筋肉量が多いことを表しています。筋トレを通してパワーがつく過程で筋肉が付きますので、筋トレの成果を計測するためにも、定期的に「今どれくらいの筋力があるか?」を測定することはとてもオススメです。リオールジムでは定期的に筋力測定を行い、成長が可視化できるよう工夫しています。
筋肉を増やすために、意識すべきこと
筋肉を増やすための筋トレで最も重要なことは、1週間でどれくらいの量(ボリューム)がおこなえるか否かです。筋トレの頻度も確かに大事ですが、それ以上に「1週間における筋トレの量」が重要になります。例えば、毎日10秒だけ筋トレするよりも、週に1度50分の筋トレをした方が筋肉はつきやすいです。筋肉を増やしたい時は「1週間の量(ボリューム)」をまずは意識しましょう。
どれくらいの量を1週間に行えるとベストかと言うと諸説ありますが、鍛えたい部位を1週間の間で10回×4セットは最低でも確保したい量です。例えば、腹筋と太ももと大胸筋を鍛えたい場合は、腹筋運動・スクワット・腕立てを1週間の間でそれぞれ10回×4セットする必要があります。
筋肉量を増やすためには、大きな筋肉(胸・背中・腹筋・太もも・お尻)を鍛えた方が効率が良いため、上記の5部位をそれぞれ10回×4セットできると理想的です。どの種目を選ぶかにもよりますが、これらを1回のトレーニングで全ておこなおうとすると50~90分程度かかります。1回のトレーニングで50分を超えると集中が切れることもよくありますので、5種目×10回×4セットを週に2回のトレーニング(例:金曜に5種目×10回×2セット&日曜に5種目×10回×2セット)に分けると無理なくトレーニングがおこなえます。信頼性の高いレビュー論文によると、週2~3回の筋トレの頻度が筋肉を増やすためには特に効率が良いと言われており、週2回程度筋トレができると理想的です。
ただし、筋トレの頻度(例:週2回の筋トレ)よりも、1週間の筋トレの量の方が重要度は高いため、鍛えたい部位を1週間に10回×4セットをまずは意識していきましょう。
筋トレジムに通えない場合のプランB
多くの方にとって、週2回もジムに通うことは難しいかもしれませんし、ジムに行くことの心理的ハードルが高いこともよくございます。その場合、自宅でのトレーニングも非常にオススメです。自宅筋トレはジムでのトレーニングと比べて、筋肉への刺激が少ない傾向にありますので、ダンベルを使ったトレーニングを推奨しています。私たちは自宅でもできる筋トレをオンラインフィットネスの形でご提供しておりますので、詳細はこちらをご覧ください。
また、オススメの運動をYoutubeでもご紹介しております。Youtubeの運動動画はこちら。
筋トレを継続するために必要なこと
筋肉をつけるためには、シンプルにジムに週2回行って筋トレをすれば良いのですが、これがなかなか難しいです、、フィットネスジムの継続率は1年後は50%と言われています。継続が難しい理由としては、①楽しさや成果を感じにくい、②仲間づくりのハードルが高いことが考えられます。運動を通して楽しさや成果を実感したり、他の方との仲間意識が芽生えると、継続率が高くなることが先行研究で報告されているのですが、1人で24時間ジムに通っても成果を実感したり、誰かと交流を持つことは難しいです。一方、リオールジムはスポーツ医学博士監修の科学的なプログラムで、①下半身の筋力+90%アップ、②腹筋の筋力+150%アップ、③減量希望者の減量平均3キロと着実な成果を上げています。
運動時の楽しさについても、リオールジムのトレーニングは雑談が多く、参加者の満足度も90%以上と高い値をキープしています。また、運動を通した仲間づくりも重要な要素ですので、不定期でボディビル応援会やランニングイベントも開催中です。リオールジムの実績はこちら。
大好評で幕を閉じた高橋トレーナーのボディビル応援会
タンパク質だけではだめな理由
タンパク質は筋肉をつけるために重要な栄養素ですが、筋肉を増やすためにはまずは「筋トレ」を頑張っていきましょう。理由としては先述の通り、筋トレ単体では体脂肪率は増えにくいのですが、タンパク質を増やして筋肉を増やそうとすると、筋肉と一緒に体脂肪率も増える可能性があるためです。
また、タンパク質単体では、体力は上がりにくいです。体力(筋力)をつけることが筋肉を増やすための重要な指標であることを踏まえると、まずは筋トレをできる範囲で始めていきましょう。筋トレをした上で、ここにタンパク質が加わると、更なる相乗効果が見込めます。信頼性の高い先行研究でも筋トレにタンパク質の摂取が加わることで、より筋肉が増えることが報告されています。
ランニングは筋肉が付かない?
生理学的な視点だと、長距離ランニングは筋肉を分解する作用があると言われていますが、実際はランニングでも筋肉はつきます。中年女性を対象にした信頼性の高いレビュー論文では筋トレもランニングも筋肉量アップに効果的と報告されています。ただし、ランニングの効果よりも筋トレの方が2倍効果が高いと報告されてますので、効率よく筋肉をつけたいという場合は筋トレ優先がオススメです。
ただし、ランニングを週に10キロ走っている方の体脂肪率は低く、筋肉量はランニングをしていない同世代で同じ身長の人よりも多いことが報告されていますので、ランニングも素晴らしい運動です。リオールジムではランニングも筋トレも非常に重要な運動としてとらえています。筋トレすることに抵抗がある場合は、ウォーキングから運動を始めて10キロ程度ランニングできるようになると、筋肉量アップも期待できます。