代表トレーナー紹介
奥松功基(おくまつこうき)
リオールジム代表 スポーツ医学博士。母がステージ3の乳がんと診断されたことをきっかけに、筑波大で運動の研究を開始。乳がん手術件数で日本トップクラスの聖路加国際病院と6年間共同研究をおこない、スポーツ医学の博士号を取得。これまでに10件以上の学会発表をおこなう。リオールジムの前身となるマンマリアフィットネスでは、トレーナーとして24カ月連続満席を達成。 2023年にジムの運営を引き続き、リオールジム代表として活動。NHKや読売新聞などメディア出演多数。
略歴
2021年 | 筑波大学大学院 博士課程 スポーツ医学専攻 卒業 |
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2018年 | 筑波大学大学院 修士課程 体育学専攻 卒業 |
2015年 | 立命館大学 スポーツ健康科学部 卒業 |
資格・受賞
博士(スポーツ医学)・英検1級・健康運動指導士・修士(体育学)・保健体育教員免許・筑波大学大学院 スポーツ医学専攻長賞受賞・日本サルコペニア・フレイル学会優秀演題賞・カヌー競技(1人乗り)国体優勝
主な研究論文・学会発表
国際学術誌などで乳がん経験者向けの運動に関する論文を複数執筆。筆頭著者として6本の学術論文を執筆し、博士論文は筑波大学の専攻長賞を受賞。これまでに、乳がん経験者における運動が体力に与える影響や、ホルモン療法と体重変化の関連などを論文執筆。学会発表も10件以上おこない、乳がん分野で世界最大規模のサンアントニオ乳がん学会(アメリカ)や世界的にも有名な全米腫瘍学会でも学会発表をおこなう。乳がん分野に限らず、一般的な健康(メタボ)に関する論文や高齢者の尿漏れに関する論文も執筆し、スポーツ科学について幅広く精通。
執筆論文
- 日本人乳がん患者における身体活動量および食事摂取量の実態. 体育測定評価研究. 2023.
- Association between Endocrine Therapy and Weight Gain after Breast Cancer Diagnosis among Japanese Patients. Med Sci (Basel). 2021.
- Urinary incontinence onset predictors in community-dwelling older women. Geriatr Gerontol Int. 2021.
- 乳がんサバイバーの健康課題解決に向けた包括的検討-体力、身体活動量、体重変化に着目してー. 博士論文. 2021.
- Effects of a combined exercise plus diet program on cardiorespiratory fitness of breast cancer patients. Breast Cancer. 2019.
- 日本人乳がんサバイバーの体力水準. 体力科学. 2018.
- Effects of combined exercise plus diet intervention on quality of Life among Japanese women with breast cancer. 修士論文. 2018.
- 中高齢男女を対象とした生活活動とメタボリックシンドロームリスクとの関係. 京都滋賀体育学研究. 2015.
メディア出演・学術活動
メディア出演
- NHK「きょうの健康」
- NHK「Doctor’s Insight(英語版)」
- 読売新聞「医療ルネサンス(コロナ禍とがん)」
- ヨミドクター「乳がんの発症リスク 高いのは「肥満」? それとも「やせ」?
- 日経MJ「筋トレのお供を手ごろに プロテインに新興勢力」
- 日本対がん協会「乳がん再発を予防する運動と食事」パンフレット執筆
- 日本対がん協会「乳がん経験者向け 運動が大事な理由」パンフレット執筆
- 日本対がん協会「乳がん治療と運動」パンフレット執筆
- アベマTV「アベマヒルズ」
私が乳がんと運動の研究を始めた理由
2015年に母がステージ3の乳がんと診断され、聖路加国際病院で手術を受けました。手術の結果説明を私が聞きに行ったのですが、その際に主治医の山内英子先生(ハワイ大学がんセンター教授)から、術後は適度に運動するようにと説明を受け、その時に初めて乳がん経験者に運動が良いことを知りました。偶然、私は筑波大で肥満の方を対象に運動や食事の研究をしていたため、その話をすると山内先生も熱心に話を聞いてくださり、その後いくつかの打ち合わせを経て、共同研究をするに至りました。
現在の母の様子
母は体育教師で普段から運動や食事にかなり気を使っていましたが、ある日陸上競技の合宿中に胸から出血していると生徒に指摘され、病院で診てもらった結果ステージ3の乳がんでした。運動は乳がん発症を予防する効果がありますが、絶対に予防できる訳ではないため、母のように運動をしていても乳がんと診断されるケースもあります。ただし、体力が高かったこと等が幸いし、一連の治療を無事に終えることができました。最新の研究では、運動は乳がん経験者の合併症や入院率を下げる働きがあり、母は「普段から運動していて良かった」と言っています。治療後は無事に現場復帰し、陸上のコーチとしてリオパラリンピック、東京パラリンピック、パリパラリンピックに出場しています。