ダイエットの落とし穴
ダイエットに良いと思って実践した内容が悪影響を及ぼすこともあります。このページでは、実例を通してダイエットに注意したい箇所を解説いたします。
サバ・サーモンにも注意
サバやサーモンは健康に良いと言われる食材で、リオールジムスタッフも好きな食材です。ただし、ABダイエットの観点では1人前の量を食べると200kcalを超えるためB食材(食べ過ぎると太りやすい食材)になります。サバやサーモンは良質な脂質を含んでおり、認知症予防などに効果的ではあるのですが、「減量」という視点で見ると食べ過ぎに気をつけたい食材です。
↑肉魚のAB食材一覧表
玄米や全粒粉、そばにも注意
玄米や全粒粉のパンはダイエットに良いイメージがありますが、これらも食べ過ぎに気をつけたい食材です。精製度の低い穀類は健康効果も高いため、沢山食べても大丈夫なイメージはあると思いますが、1人前の量を摂った際のカロリーは白米やパンとさほど変わりませんので注意が必要です。
世界で最も権威ある医学雑誌の報告によると、玄米や全粒粉パンなどを含む、全粒粉食材の量が増えると体重は減少傾向にあると言われています。ただし、全粒粉を増やした場合でも4年間での減量幅0.5キロほどで、1か月単位で見ると全粒粉を積極的に食べても大幅な減量を期待するのは難しいです。全粒粉は健康に良いのですが、減量効果は薄いので、全粒粉食材の食べ過ぎに気をつけましょう。
↑白米パン麺のAB食材一覧表
果物はダイエットに良い
果物のダイエット効果は意見が分かれており、解釈が難しいです。意見が分かれる理由としては、①果物は果糖が多く含まれており、血糖値が上がり糖尿病や肥満の原因になるという主張と、②果物は水分や食物繊維が多くカロリーが低いため、糖尿病や肥満を予防するという相反する意見があります。様々な意見がありますが、ヒトを対象におこなわれた信頼性の高い研究を抽出すると「果物は肥満と糖尿病リスクを下げる作用がある」ことが世界中の多くの研究で報告されています。信頼性の高いレビュー論文では、果物の摂取は糖尿病発症の予防に効果があることが報告されています。特にブルーベリーやブドウは糖尿病予防効果が高いとされており、ABダイエットの観点でもベリー系の食材やブドウはカロリーが低く、特にオススメの食材です。また、果物摂取により肥満予防効果があることも多くの研究で報告されています。
油は種類を問わず、気をつけたい食材
オリーブオイルやえごま油、MCTオイルなど健康に良いと言われる油は沢山ありますが、減量の観点では油の種類による減量効果はあまり変わらず、どの油も取り過ぎに気をつけたい食材です。例えばオリーブオイルをカプセルのサプリで取った場合、体脂肪や腹囲が若干増えやすいことが信頼性の高いレビュー論文で報告されています。オリーブオイルが減量に良いという研究はいくつもあるのですが、それらの研究の多くは参加者数が少なかったり、減量幅が小さかったりと、オリーブオイル単体で大幅な減量を期待するのは難しそうです。
ハイボールもウイスキーも太りやすい
ビールは太りやすいというイメージは一般的ですが、糖質の少ないハイボールもウイスキーもB食材ですので、お気をつけください。ウイスキーは糖質(炭水化物)が少なく、糖質制限ダイエットと相性が良いのですが、アルコールそのものにもカロリーが含まれています。以前はアルコールは体内で蒸発するという意見もあったのですが、呼吸などで放出されるアルコールは全体の10%程度で、アルコールは体内でカロリーとしてカウントされますので、ウイスキーやハイボールにも注意が必要です。人を対象とした研究を見ても、お酒の摂取量が多いと肥満リスクが上がりやすいことが指摘されており、飲み過ぎに気をつけたい食材です。